最近、「伊勢女(いせじょ)」「出雲ガール」
などという言葉を耳にすることがあります。
伊勢神宮・出雲大社の式年遷宮や、
パワースポット巡りのブームに相まって、
心の癒しを求めて神社仏閣を訪ねる人に、
近年若い女性が増えているということで、
そのような呼称が生まれたらしいです。
それに合わせて、若者世代に
「写経」もひそかなブームになっているとか。。。。
写経とは、本来は仏教において経典を書き写すことですが、
最近では信仰や供養とは関係なく、
「般若心経(はんにゃしんぎょう」という経典を、
姿勢を正して静かに書き写す時間を通して、
心の平安を得ようとする人が増えているようです。
今では100円SHOPでも手に入るほど身近な存在となった写経。
私も興味本位でやってみたことがありますが、
内容はとても難解!!
般若心経をウィキペディアで調べると、
「大乗仏教の空・般若思想を説いた経典の1つ。
僅か276字の本文に大乗仏教の心髄が説かれているとされ、
複数の宗派において読誦経典の1つとして広く用いられている。」
初心者には意味がちんぷんかんぷん??
「意味を知ることは重要ではなく、
実践していく中で自然と悟れるもの・・・」
という話もありますが、
近年ではブームにあいまって
内容をわかりやすく解説した本も出てきています。
私が目にした解説書の中で、
とても印象に残ったものがありましたので、
今日は少し一部をご紹介したいと思います。
『般若心経』では、‐諸法空相-といいます。
諸法空相とは、「あらゆるものは空である」ということです。
そして『法華経』で説かれる‐諸法実相‐とは、
「あらゆるものが真実である」ということです。
これらをもっと易しく言い換えてみると、
諸法空相とは、“人間の物差しでものを計るな”ということであり、
諸法実相とは“仏さまの物差しでものを計れ”ということです。
私たちは、「人間の物差し」で全てのものごとを計ります。
たとえば、「あの人は善人だ、悪人だ」といった風に...。
あるいは、「頭がいい、悪い」と。
それで「あの人は善人だ」と尊敬したり、
「あいつは頭が悪い」と軽蔑したりします。
しかし、「そんな物差しで人を計るな、
そんな物差しなど当てにならないのだ」というのが諸法空相なのです。
ここに一千万円があるとします。
私がそれを見れば「わあ、すごい大金!」と思います。
しかし、大金持ちが見れば「なんだ、はした金」となるでしょう。
一千万円という金に物差しがついているわけではありません。
物差しはそれを見る人間の側にあります。
仏教は、「すべてのものは空なのだ。
それなのに、空なるものをわたしたちが勝手な物差しで計って、
大きい・小さい・美・醜・長・短・・・とさまざまに差別し、
レッテルを貼っている」と教えています。
だから、「こだわるな。自分が勝手に差別し、
レッテルを貼った、その差別、レッテルにこだわるな」
それが諸法空相なのです。
善悪の判断基準、物事の捉え方は人それぞれに異なります。
人は知らず知らずに自分の物差しのみで測りがちです。
それで争いの火種になることもしばしば。
自分の基準が全てではない、囚われてはいけない―――という
柔軟で謙遜な心の大切さを
改めて教えてくれている内容なんですね。
その物差しから解放されたときに、
新しい世界が見えてくるのかもしれません。。。
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